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【過剰?】保険見直しで3.6万円/月を削減|保険会社が知られたくない「本当の話」

みんな保険に入ってる。自分も入らないと
よく分からないけど、保険営業マンが必要って言ってるし大丈夫だろう

毎月の保険料、何にいくら支払っているか把握していますか。
また、その金額に応じた保障内容を理解して納得した上で支払っていますか。

ほとんどの人が、使う確率が低い保険に大金を支払っています。保険はとても高価な買い物です。過剰に支払えばお金が無くなり人生の選択肢を増やすことが難しくなります。

無駄な支出を抑えて、ご自身の本当に必要なことにお金を使いましょう。

この記事では過剰な保険加入によるデメリットを強調していますが、すべての保険が不要ということではありません。保険は万一の事故や病気に備えるためのものであり、自分や家族の将来を守るために必要な分だけ適切に加入しましょう。

この記事の筆者

  • 現役のプロジェクトマネージャー
  • 国内大手Sier勤務(2022年売上ベース国内最上位)。13年目
  • プロマネ歴は1年の初心者
  • 3児のママ
  • 30代半ば
  • 保有資格:応用情報技術者、基本情報技術者、FP3級←今回の記事内容に役立ちました

私は保険について学んで(その過程でFP3級も取得)、自分が納得するかたちに保険を見直すことで44万円/年を削減しました。10年で440万円、20年で880万円という大きな金額です。

保険について理解が浅い、見直しがまだ。という方は、私のように大きく無駄な支出を改善できる可能性があります。

保険は「万が一に備えるもの」であって「得するもの」ではありません。備えの対価として基本的には「損する仕組み」です。保険会社に不安にさせられて、加入すればするほど家計は厳しくなります。

この事実については、多くの書籍で語られたり、Youtubeでは中田敦彦さんのYoutube大学(登録者:490万人 2022.10時点)や、マネー教育で大きな影響力を持つ両学長のリベラルアーツ大学(登録者:215万人 2022.10時点)などで主張されています。

私の経験を記事にまとめました。保険について「理解が浅い」「見直しがまだ」という方はこの記事をきっかけに保険を見直すことを強くおすすめします。

過剰な保険加入について注意喚起されている

日本は世界的に見てトップクラスの公的保険が整備されているのに、過剰に民間保険に加入して蓄財できていない人が多いとの指摘があります。

アマゾンで「保険 いらない」で検索すると過剰な保険を注意喚起する書籍がたくさんあることが分かります。

おすすめ書籍:いらない保険


 数ある過剰な保険を注意喚起する書籍の中で、「いらない保険」が私のおすすめです。実際の保険会社・商品名などを書いていたりなど、クレームが来ないかと心配になるくらい具体的に分かりやすく説明してくれています。2022年10月時点でアマゾンベストセラーになっていました。

おすすめYouTube:リベラルアーツ大学

Youtubeでも過剰な保険について多くの動画が公開されています。特にリベラルアーツ大学では再生リストにまとめてくれていて、非有に分かりやすいので見てみてください。聞き流しもできるように作られているので、作業しながらでも聴けて効率的です。

【再生リスト】民間保険について(再生リストのアイコンで動画の一覧が見れます)

注意喚起の共通点

これら過剰な保険についての注意喚起で、主なポイントをまとめるとこの通りです。

・保険の考え方(確立低、大損失については保険で備える)
・日本の公的保険はとても充実しているので、民間保険はほとんど必要がない
・民間保険はほぼ必要ないが、一部必要なものはある(掛け捨ての生命保険 ※子どもがいる場合のみ、自動車保険、火災保険。他は不要。)
・保険会社に多額の保険料を収めるよりも、貯蓄・資産運用などで資産を増やそう

知らなかった。という方はぜひ、書籍を読んだりYoutubeを見たりして情報収集してみてください。不必要なことに大金を支払わなくて済むかもしれません。

【実績】保険を見直した結果|44万円/年を削減

保険に加入した経緯

私は社会人になって1年過ぎたあたりで保険(生命保険、医療保険)に加入しました。入社前から「保険は若いうちに入った方が保険料が安くなる。早く入るように」と親や親戚から勧められていたこともあり、社会人になると保険に入ることが当たり前だと思っていました。

会社ビルのフロアになぜかいつもいる保険営業マンに声をかけられて相談し保険を契約しました。

保険は高い買い物なのに、自分の頭で考えもせずに

みんな保険に入ってる。自分も入らないと
よく分からないけど、保険営業マンが必要って言ってるし大丈夫だろう

と、今思えば安易に契約してしまいました。

5年ほど経ち、結婚して子どもが生まれたタイミングで保険会社に勤める友人がいたので相談して保険の見直しと乗り換えを行いました。その際に多少は保険料を抑えることができたのですが、友人といえども保険営業マンです。悪気がなくても保険商品を勧めてきます。相手も仕事です。これで生活していることを理解して、親しくても利益相反の関係にある人に相談してはいけません。

それから更に5年ほど経って、先に述べたように「過剰な保険」についての実態を知って、自分で書籍やYoutubeから情報収集して知識をつけました。

そして、自分の最適と思う保険に見直して44万円/年を削減しました。

保険見直しの考え方

基本的な2つの考え方をもとに見直しました。

①目的を整理(保険/貯蓄/投資は分けて考える)

以前、保険の営業マンから「貯蓄にもなっているし保険にもなっているし投資にもなっている、最強の保険ですよ」といって多機能な商品を勧められました(友人と話していると、他社で同様の提案を受けていたようでこのような多機能商品を勧められることは多いです)。

多機能な保険は内容が非常に分かりずらく、保険会社の手数料がとんでもなく高いです。目的が保険であれば掛け捨ての生命保険でいいですし、貯蓄なら自身で管理、投資ならネット証券にして利益率を守る必要があります(保険会社や銀行の手数料を取られないようにする)。

保険に対する目的を明確にして、保険の条件を整理しました。
→保険は”あくまで保険”。貯蓄や投資は分けて考える(保険ではカバーしない)。

②相見積りする

保険の条件をまとめ、必ず相見積りをとって比較します。基本的には店舗型の保険からネット保険に見直して保険料を低減します。店舗型だとどうしても固定費(店舗費や人件費など)が発生するので月々の保険料に跳ね返ってきます。

相見積もりは、価格.comで手軽にできるのでぜひ活用してみてください。

価格.com保険
保険の比較

見直し結果

生命保険

子どもがいるので、私たち家庭の場合は生命保険には加入することにしました。ただし、必要最低限(3年ほど生活できるくらいの保障)という前提に見直しました。遺族年金や住宅ローンの団信等も考慮しています。

・見直し前:6,050円/月
・見直し後:1,970円/月

医療保険、がん保険

高額療養費の上限で基本は賄えます。貯蓄で備えることにして、医療保険は不要と判断しました。

・見直し前(夫婦の合計):13,840円/月
・見直し後(夫婦の合計):0円/月

学資保険

上の子二人は加入済みで、0歳の下の子は未加入でした。保険、貯蓄、投資という3つの目的が混在している商品でしたが、全て解約することにしました。

  • 保険→掛け捨ての生命保険で対応
  • 貯蓄→自分で貯蓄する
  • 投資→保険ではなく自分で投資する(積み立てNISAなど金融庁の認可を受けたもの。保険会社に手数料を抜かれないので遥かに利回りが良い)

・見直し前(二人分):19,000円/月

・見直し後(二人分):0円/月

最適化における保険料削減の効果(合計)

・見直し前:38,890円/月

・見直し後:1,970円/月

・削減効果:36,920円/月

削減効果としては、36,920円/月=443,040円/年でした。

勉強してみると過剰でした。もっと早く気づいていれば…

税引き後でこの金額です(所得税・住民税や社保等で25%ほど引かれる)。税引き前(給料の総支給額)考えると59万円/年です。会社に何日勤務した分の金額を過剰に支払っていたのか考えたくもありません。

参考までに長期的な削減効果をまとめておきます。

期間削減効果
1ヶ月36,920円
1年443,040円
5年2,215,200円
10年4,430,400円
20年8,860,800円
30年13,291,200円

保険が必要な理由|確率:低、損失:大に備えるため

日本は国民皆保険で、充実した社会保険でリスクは軽減できています。なので、民間保険では社会保険でカバーできない部分を補填するイメージです。

確率:小確率:高
損失:小①貯金で備える②貯金で備える
損失:大③民間保険で備える④避ける

<左右にスクロールできます>

確率×損失 パターンごとの例

発生する確率と、経済的な損失の例をまとめます。

①確率:小 × 損失:小

障害を負う、がん治療

【対処】貯金で備える、社会保険を使う

②確率:高 × 損失:小

病気やケガで入院する

【対処】貯金で備える、社会保険を使う

③確率:小 × 損失:大

死亡、住宅火災、自動車での重大事故

【対処】民間保険で備える
・死亡:民間保険(子どもがいる場合のみ)
・住宅火災:民間保険
・自動車での重大事故:民間保険(被害者の方が死亡、多額な物損)

④確率:大 × 損失:大

治安が不安定な地域への渡航、など

【対処】避ける

保険に加入している人の割合と支払額

生命保険文化センターの「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると配偶者がいる世帯における保険加入の割合は
・世帯主・配偶者ともに加入:78.3%
・世帯主のみ加入: 8.2 %
となっています。

出典:2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査

世帯の年間平均の支払額は、37.1万円もの金額を保険料として使っているとの結果です。

出典:2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査

これほど大きな金額を保険料として支払っていますが、保険に関する知識は「ほとんど知識がない」との回答が約7割(67.2%)でした。

出典:2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査

保険料の構成について知る

そもそも保険会社は営利団体であることを理解しておくことが大前提となります。営利団体なので利益を追求します。

高いレベルのマーケティング

例えば、がん保険のCMでがん患者さんが「入ってて良かった。がん保険のおかげで治った。」ことをイメージする広告が多いですが、がん保険は、がんと診断された時にお金を受け取ることができるものです。がん保険自体ががんを治してくれるわけではありません。必要なのはがん保険ではなく、治療費が払えるだけのお金です。

保険料には営業の訪問費用やテナント料も含まれている

保険料の構成概要を図にまとめました。

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保険料には、保険会社窓口のテナント料や光熱費が含まれていますし、営業マンが訪問してくれるのも人件費として構成されています。保険会社は営利団体なので利益も確保しています。都会の一等地に多くの保険会社の自社ビルがありますが、元を辿れば保険料だと何だか切なくなりますね。

おすすめはネット保険です。ネット保険なら「①店舗費、②光熱費、③人件費」が大きく節約されるので、保険料が安くなる傾向があります。

保険営業マンは「ネット保険は事務的で良い提案をしてくれない」と不安を煽りますが、私はネット保険で十分だと思います。

分からないことは検索すれば大抵のことは理解できますし、ネット保険も問合せ窓口はあります。「良い提案」とは、加入者にとって良いのではなくて、”売る方にとって”良い提案となっているのでネット保険で十分です。

保険見直しのタイミング

保険見直しの契機は、ライフステージによるものとそれ以外に分けられます。

【ライフステージによるもの】

  • 就職
  • 結婚
  • 出産
  • 住宅購入
  • 子どもの独立

【ライフステージ以外】

  • 保険の更新時期
  • 働く形態が変わったとき(会社を辞めて独立した時など)
  • 保険料が高いと思ったとき(過剰に加入していると気づいた時)
この記事を読んで過剰だと気づいたのなら見直しのタイミングです。早めに行動しましょう。

気づいても動かなければ意味がない

私の身の回りにいる友人たちにも、雑談などの流れで今回の保険についての話しをしたところ

教えてくれて本当にありがとう

と感謝されることがありました。
思い起こしてみると、

  • 20代後半の夫婦共働き(子どもはいない)で、4万円/月
  • 30代半ば独身(離婚、子ども2人)で、2.5万円/月
  • 40代半ば独身(未婚)で、3万円/月

の保険料を払っていました。どの例も明らかに過剰な保険に加入していて、また、本人たちも見直しの必要性を理解している様子でした。

ですが、この例の方々は総じてみんな行動に移していません(何ヶ月もアクションしていません)。理由を聞いてみると「保険の仕組みが難しい」「勉強したり手続きを進める時間がない」とのことでした。

  • 難しい→学ぶ(本を数冊、動画を数本)
  • 時間がない→時間を作る

というアクションになりますが、これが月に数万円、年に数十万円のタスクだと分かっていても他のことが優先なのか、本当に時間を取らないで良いのか、と不思議に思ってしまいます。

今回の保険の見直しは、大きく分けて

  1. 気づく
  2. 知る
  3. 行動する

になるのですが、この記事では「1、気づく」の段階です。

これから「2、知る(書籍や動画で情報収集)」を経て自分で理解・納得した上で「3、行動する(見積・比較・契約)」になります。動かなければ意味がありませんので、忙しくても時間をつくって出来るだけ早めにアクションしていただければと思います。

まとめ:保険の見直しで無駄な支出を抑えましょう

みんな保険に入ってる。自分も入らないと
よく分からないけど、保険営業マンが必要って言ってるし大丈夫だろう

ではダメです。

保険は全て不要とは思わないですが、”万が一”ということは起きる確率が低いということも事実です。

その”万が一”を理解して必要なことに必要な分だけ保険をかけるべきです(人によって「必要な分」が違うのでそれぞれ知識を得ることが必要)。

過剰に入って生活や未来へつなげるお金を費やしてしまっては、安心はなくなり本末転倒です。何にお金を使っているのか理解して、納得できる保険に加入できることを願っています。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

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