システムエンジニアの中でも、プロジェクトマネージャーという役割は関わる人が多くて飲み会の頻度が多いです。上司やメンバー、営業やパートナー会社、お客様…。関係者の数だけ飲み会に誘われる可能性があります。
毎日時間に追われる日々を送っていると会社の付き合いについて悩むことがあります。でも、飲み代の節約効果を改めて確認すると「自分にとって本当に必要な飲み会」だけに参加するようになり、飲み代を節約できます。
飲み会のメリット、デメリットについて理解し、飲み代の節約効果を把握しましょう。また、私が実践している飲み会の断り方も紹介します。
この記事の筆者
はじめて当ブログに来てくれた方もいらっしゃると思うので、さっと自己紹介させていただきます。

- 元国内大手Sier勤務(元プロマネ&コンサル→2022年フリーランス)
- プロマネ歴7年
- 30代半ば
- 保有資格:ITストラテジスト、応用情報技術者、基本情報技術者、他ベンダー資格(アジャイル開発、クラウド、運用保守など)
私は以前「付き合いも仕事のうち」と考えていて飲み代を散財していました。ですが、自分の価値観を見つめ直した現在は飲み会に行くことをやめて月に8万円ほど節約できました。
私はプロジェクトマネージャーという役割でありながら2年ほど会社の飲み会はほぼ全て断り続けました。ですが仕事に支障が出たことはありませんし自分の評価が下がったとも感じたこともありません。
飲み会に無理して通うのをやめてお金と時間にだいぶ余裕をもつことができました。
飲み会のメリット・デメリットについて理解し、飲み代の節約効果を理解しましょう(すごいですよ…)。
「付き合いも仕事のうち」と思っていた私が飲み会に行かなくなった理由

以前は狂ったように飲み歩いていた
なんとなく飲み会に通っていた頃は、週に3-4日は会社の付き合いで飲みに出ていました。プロジェクトマネージャーとして忙しく働いていて定時退社できるのは年に数回程度だったので22時ごろ仕事終わって飲みに行く。ということも珍しくありませんでした。
当時、飲みニケーションは自分の「強み」だと思っていて、実際に飲み会で先輩や上司に仕事の悩みごとを相談して知恵をかしてもらったり、悩みごとが解決することも多かったと思います。
今になると幼い子どもがいる人の行動とは思えないですが、私と同じような状況の周囲の人たちも飲み歩いていることが多く当時はそれが普通だと思っていました。

同僚と飲みに出ない日は、プライベートの友人と飲みに行ったり、気分転換に一人で飲みに行ったり、そうでない日は自宅で晩酌をしたりという今では考えられない生活を続けていました。
目標ができた途端「飲み会はムダ」なものに
今ではだいぶお酒を飲まなくなりました。というかほぼ飲みません。できる限り飲み会に行かないですし、晩酌は年に数回ビールを1缶飲むくらいです。
きっかけは、ゴールデンウィークのほとんどを仕事に費やし、このまま社畜のような生活を続けていていてはダメだと感じたことです。今の生活の延長線上に幸せはないと考え一念発起して転職活動や独立を見据えた副業をすることを決意しました。
夫婦共働きで多忙だったので、新しいことをはじめようにも全く時間がありませんでした。そこで時短家電を買ったり家事分担を見直したりと家事の効率化を図って社畜脱出活動の時間を捻出することにしました。
時短家電を買うために節約をはじめたのですが、その中で、飲み代が家計を圧迫していることに気がつきました。更に、朝活で社畜脱出活動(節約や転職活動・副業)が習慣化すると飲み会に参加することによって翌日の朝活ができなくなることが嫌でした。
私の生活にあれほど定着していた”お酒を飲むこと”が、人生観が変わって目標ができた途端に”ムダなもの”になりました。
飲み代の節約効果
飲み代を節約することでどのくらい効果があるのかを整理します。
私の場合(8万円/月を節約)
飲み歩いている時期は家計簿をつけていませんでしたが、当時から交際費を使いすぎていることが気になっていたので月々の飲み会費用をスマホに記録していました。
平均すると8万円/月
※新型コロナ感染拡大前(コロナが流行る前には既に飲み歩かなくなっていた)
居酒屋1軒で4000円〜5000円、二次会に参加すると更に3000円〜4000円。大抵はここまでですが、その後カラオケやお姉さんがいる店に行く場合は最低でもあと5000円、帰りのタクシー代2000円。
期間ごとにまとめると
節約効果 | |
1ヶ月 | 8万円 |
1年 | 96万円 |
5年 | 480万円 |
10年 | 960万円 |
20年 | 1,920万円 |
30年 | 2,880万円 |
30年続けると家が建つような金額になってしまいますね。
社会人になって30年経ってもこんな飲み方する人いるのか?と思いますが、私の周囲には実際にいましたので、30年後までシミュレーションしてみました。
私の場合、大手IT企業でプロジェクトマネージャーやコンサルとしての立場で働いていたので、上司や同僚だけでなく営業や関連会社、顧客と関わる人が多く飲み会の頻度も多い立場であり決して安くない飲み代を使っていました。
職種によって、営業や銀行員なども飲み会の頻度は多いと聞きます。
一般的にはいくら節約できるのか
私の場合、もともとかなり飲み代を使っていた方だと思いますし、飲み歩いていたのは新型コロナ感染拡大前の状況です。
ですので、私の節約効果である月8万円は一般化できるものではありません。一般的にはどのくらいの節約効果があるか調べてみました。
新生銀行グループ:2021年サラリーマンのお小遣い調査概要によると、男性会社員の1回あたりの外での飲み代は6,159円、1回あたり飲み代と1ヶ月の平均飲み回数から算出した1ヶ月の飲み代は13,229円でした。
節約効果 | |
1ヶ月 | 1.3万円 |
1年 | 15.6万円 |
5年 | 78万円 |
10年 | 156万円 |
20年 | 312万円 |
30年 | 468万円 |
コロナ時代の今をベースとしてこのようなシミュレーション結果となります。コロナが落ち着き、またコロナ前のように飲み歩ける状況になるとこの数値を上回る可能性が高いです。
飲み会のメリット
だいぶお金がかかる飲み会ですが、お金を使う効果があるのでしょうか。メリットとデメリットを整理して確認します。
- 仕事の人間関係が築けて働きやすくなる
- 上司や同僚、顧客と相互理解が深まる
- 力の抜きどころなど効率的な仕事のやり方を聞ける
- 普段は言いにくいことが言える
- 普段会話しない人と会話できる
ここで注目したいのは「誰のメリットか」「飲み会の代替方法はないのか」ということです。
飲み会は誰にとってメリットがあるか|会社です
飲み会に個人的なお金を払って時間を使い、そこで人間関係を構築できたとして、仕事を円滑に進めることができるメリットを誰が得ているのかというと「個人でなく会社」が得ています。
直接的にあなた自身の給料が上がるわけではないし、間接的に「飲み会に参加すること」が評価されたとしても影響は知れています。個人的に使う金額や時間を天秤にかけるとコスパは悪いです。
飲み会のデメリット
- 時間がかかる(段取り、飲み会、二日酔い)。なお、上司や顧客がいると自分から帰りにくい
- お金がかかる
- 苦手な人と無理をして付き合うことがある
- 人間関係が悪くなる(酔っ払って口論など)
- そもそもアルコールは体に悪い(タバコを吸う人がいると尚更)
「時間がかかる」「お金がかかる」が私にとっては致命的です。会社依存から脱却したくて会社以外でやるべきことがたくさんあるため、この時点で飲み会に行くことは辞めることにしました。
また、飲み会での人間関係はメリットでもありデメリットでもあります。確かに、気の合う人と飲みにいけばより親睦が深まりますが、相性が悪い人と飲みにいくことで関係性が良くなることは滅多にありません。むしろ、長い時間一緒にいるストレスで更に苦手意識が高まる可能性が高いので人間関係のための飲み会は効果がとても怪しいです。
飲み会では、美味しいお酒と料理があればいいわけでなく、誰と一緒に過ごすかが重要な要素です。
「飲み会に参加しないキャラ」になるまで|断り方・被害を最小限にする方法
「この日は予定があるから」
「仕事が忙しくて…。また別の機会にお願いします」
などのその場限りの回避方法では、言葉通り別の日にまた誘われます。なので、飲み会に参加しないキャラを作って誘われなくなることがオススメです。
ということが心配になる方もいると思いますが、飲み会に行かなくても仕事に支障はないですし嫌われることもないです。もし、本人がいないところで陰口を言うような人たちであれば放っておいてOKです。自分がやるべきことに集中しましょう。
飲み会に参加しないキャラになるためには「固定観念を捨てる」「ひたすら断り続ける」「参加する場合も被害を最小限に抑える」ことを意識することが大切です。
まずは固定観念を捨てる
そもそも、飲みに行かないと上司や同僚、顧客の信頼は得られないのか、相手のことが理解できないのか。というとそうでもありません。個別で話したり、信頼を既に得ている人を経由してアプローチしたり、どうしても業務外で対面形式が必要ならランチミーティングで十分な場合も多々あります。
顧客からの誘いを断り続けても大抵の場合は取引が無くなることはありません。実際、私自身この2年ほど飲み会を断り続けていましたがそれで取引に影響したことはありませんし、評価が下がったとも感じませんでした。
ひたすら断り続ける
「自分には考えがあるので参加しない。」と明確に認識してもらう必要があります。
例えば、「共働きで子どもが小さく、夫婦ともに忙しいので帰って家事をしないといけない」など慢性的で相手が「じゃあ仕方ないか」と思うような理由が良いです。断り続けているとキャラが定着していきます。
飲み会を上手に断るための注意点
飲み会を断るにしても、断り方は重要です。上手に断ることができると、自分自身の時間を大切にすることができます。
以下に飲み会を上手に断るための注意点をまとめます。
断る理由を明確にする
理由がはっきりしていれば相手も納得しやすくなります。
例えば、他の予定が入っていたり、体調が優れなかったり、財布の中身がピンチだったり、家族やペットの世話が必要だったりする理由があるかもしれません。
自分が納得できる理由を見つけ、それを伝えることが大切です。
相手の気持ちを傷つけないように気遣う
相手に対して丁寧な言葉遣いを心がけ、相手の気持ちを傷つけないようにしましょう。
早めに断る
相手に迷惑をかけないように早めに断ることが大切です。なるべく早めに伝えることで相手は他の人を誘うことができます。
感謝の気持ちを伝えて相手との関係を維持する
断るにしても「声をかけてくれてありがとうございます。」と相手への感謝を伝えましょう。考え方は違っても相手は気にかけてくれて声をかけています。
「また次回は参加します。」などとその気もない約束をする必要はありませんが、「誘ってくれてありがとう。」という感謝の気持ちは忘れずにいたいところです。
誘ってくれた相手に対しての感謝を伝えて関係を維持するように心がけることが大切です。
参加する場合も被害を最小限に抑える
被害を最小限に抑えるには、いくつかの方法があります。
飲み会をランチにしてもらう
経験上、意外と受け入れられます。ランチミーティングであれば費用は抑えられますし、昼休みに完結するのでダラダラと時間を取られることはありません。
また、親しい間柄であれば、業務後にウォーキングや銭湯に行くことを提案してみるのも手です。私の経験上、案外みんな楽しんでくれますし、費用を抑えつつ、コミュニケーション+健康管理と時間を使う有用性を上げることができます。
飲み会に参加するが飲まない
「飲み会後に仕事に戻る必要がある。」もしくは「運転があるのでお酒を飲めない。」という理由などで「飲めない」ことを伝えます。
私の場合、仕事が忙しくて移動時間を考えるとバイクで来るしかなかった。と強引に理由をつけて飲むことを回避することが多いです。
飲み会に参加して飲み代は支払っていますが、2次会や翌日の二日酔いで早起きできなくなり時間をムダにすることは回避できます。
まとめ:飲み会が自分にとって本当に必要かを考えて行動しよう
「付き合いも仕事のうち」とか「飲みニケーション」と言われていた高度経済成長期では、思考停止で会社の流れに沿えば収入が伸びて安定した生活が与えられ幸せに暮らすことができました。
ですが、現代社会では業務時間以外で会社に忠誠を尽くすメリットは小さくなってきていて、飲み会のコスパは低くなっています。
そのことを理解した上で、どのように振る舞うかを決めることが大切です。
我慢して行きたくもない飲み会に参加し続けるか、勇気を出して自分のやりたいことの時間を取り戻すか。の選択です。
無駄だと思うのであれば思い切って断って、貴重な時間やお金は自分や家族のために使いましょう。
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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