文系からSIerはやめとけ⁉︎それ誤解です!現役大手SIerエンジニアが解説

文系からSIerはやめとけ?

文系出身だとSIerで働くことは難しいのでは?と不安を抱えていますでしょうか。

文系からSIerで働くことに問題はなく、実際にSIerで活躍する人は大勢います。

この記事では、大手SIerで14年の勤務実績をもつ筆者が、文系出身がSIerで活躍できるという具体的な理由や、就職を成功させるためのポイントなどをまとめて解説します。

この記事でわかること
  • 文系からSIerはやめとけと言われる背景は「技術的なスキル不足」への懸念を抱きやすいことが挙げられる
  • 文系出身もSIerでやっていけると言える理由は、「実際に活躍している」「理系/文系の差は入社後一時的なもの」「プログラミングが苦手でも別の分野で活躍できる」ため
目次

結論|SIerは文系出身でもやっていける

結論として、文系出身者がSIerで働くことはまったく問題ありません。
文系出身者がSIerでやっていけると考える根拠は、SIerの業務が多様であること、そして文系出身者が持つ適性や視点が企業にとって価値があるからです。

SIerとは、顧客の要件にもとづいてシステム開発を行う企業のことです。
文系出身者に対しては、技術的なスキルが不足しているという理由で、SIerでの仕事が難しいというイメージがあります。
しかし実際には、多くの文系出身者がSIerで問題なく活躍しているということが事実です。

ひとことでSIerといっても、その職種は多岐にわたります。
営業・プロジェクト管理・システム分析・コンサルティングなど、技術的なスキルだけでなくコミュニケーション能力や問題解決能力が求められる職種も多いです。
むしろ文系出身者は不利ではなく、これらのスキルを活かしてSIerで必要とされる多様な役割を担えます。

次の章では、そもそもなぜ文系出身からSIerはやめとけと言われるのか、その理由から詳しく見ていきましょう。

文系出身からSIerは「やめとけ」と言われる理由

文系出身者がSIerで働くのは「やめとけ」と言われるおもな理由は、技術的なスキル不足が挙げられます。

一般的にSIerでは情報技術やプログラミングなどの専門的な知識が求められるため、文系出身者はその点で不利に思われがちです。
また、新人研修でのカリキュラムがシステム関連の実務に役立つように設計されているという要因もあり、文系出身者がついていくのが難しいと感じることもあるでしょう。

しかし、これはあくまで一面的な見方です。
実際には、文系出身者がSIerで活躍している例は数多く存在します。

文系出身か理系出身かの違いは、新人研修での一時的な違いに過ぎず、実務経験を積むことで十分に克服可能です。
筆者自身SIerで14年のキャリアがありますが、若手の同僚でも誰が文系出身か理系出身かなど区別がつきませんし、そもそも何系出身かなんてまったく意識しません。

次章では、文系出身者がSIerで「やっていける」と言える具体的な理由と、文系からSIerへの就職を成功させるポイントについて詳しく解説します。

文系出身もSIerで「やっていける」と言える3つの理由

文系出身でもSIerでやっていけると言える理由は以下の3つです。

  • 実際に活躍している文系出身のSIerエンジニアがいる
  • 新人研修での理系/文系の差は一時的
  • プログラミングが苦手でも他の分野で活躍できる

それぞれ解説します。

実際に活躍している文系出身のSIerエンジニアがいる

SIerの職場では、実際に活躍している文系出身者は数多くいます。
SIerのメイン業務は上流工程であり、実装する下流工程はパートナー会社に依頼するケースが一般的です。

SIerの多重下請け構造

上流工程は、技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力や問題解決能力がとくに重視されるため、文系出身者の能力が活かされます。

新人研修での理系/文系の差は一時的

経験上、文系出身者は新人研修で、今後の業務についていけるのか不安を抱えるケースが多いです。

新人研修では、たしかに理系出身者が有利な場合がありますが、これは一時的なものです。
研修後の実務経験を通じて、文系出身者も実務に必要なスキルを習得できます。

また一般的なSIer企業では、文系出身者がいることも考慮して研修プログラムを提供しており、技術的な知識を効率的に学ぶことが可能です。

プログラミングが苦手でも他の分野で活躍できる

プログラミングが苦手な文系出身者でも、クライアントのニーズを理解しそれをシステム要件に落とし込む能力や、プロジェクトを円滑に進行させる能力などほかの重要なスキルを磨くことで組織貢献できます。
実際、多くのプロジェクトでは、技術的な実装以上に、顧客とのコミュニケーションやプロジェクト管理が成功の鍵となります。

SIerはプログラミングができないとやっていけないのか?については、以下の記事で詳しく解説しているので、興味がある人は読んでみてください。

これらの理由から、文系出身者もSIerで十分に「やっていける」と言えるのです。
次章では、文系からSIerへの就職を成功させるための具体的なポイントを見ていきましょう。

文系からSIerへの就職を成功させる4つのポイント

文系出身者がSIerへの就職を成功させるためには、以下の4つのポイントが重要です。

  • 自分の強みを理解し、アピールする
  • ITとビジネスの基礎知識を身につける
  • 継続的な学習とスキルアップを心がける
  • 就活支援サービスを利用する

自分の強みを理解し、アピールする

文系出身者は、コミュニケーション能力や論理的思考力、プレゼンテーションスキルなど、多くのケースで人文科学や社会科学などの教育を通じて培われた強みを持っています。

これらのスキルは、顧客との交渉やプロジェクトの提案、チーム内の調整など、SIerの業務で非常に重要です。自己分析を行い、これらの強みを明確にし、就職活動で積極的にアピールしましょう。

ITとビジネスの基礎知識を身につける

SIerでは、ITスキルだけでなく、ビジネスに関する知識も求められます。
文系出身者であっても、基本的なIT知識やビジネススキルを学ぶことで、SIerでの仕事に必要な土台を築くことができます。
オンラインコースや資格取得、実務に近いインターンシップなどを通じて、これらの知識を身につけましょう。

継続的な学習とスキルアップを心がける

技術の進歩は速く、SIerの業界も常に変化しています。文系出身者であっても、入社後は継続的な学習を通じて最新の技術やトレンドをキャッチアップし、スキルアップを図ることが大切です。
会社が提供する研修プログラムや自主学習、メンターシップなどを利用して、常に成長を続けましょう。

就活支援サービスを利用する

自分の強みやIT業界の最新動向を知りたい場合、就活エージェントのサポートを受けることも有効な選択肢です。
就活エージェントは無料で利用可能(エージェントは学生からでなく企業から成果報酬を得る)なため、効率的な就活に役立ちます。

これらのポイントを押さえることで、文系出身者でもSIerでのキャリアを築くことが可能です。

まとめ|文系からSIerは問題なし!志望動機や入社後にどうなりたいかが重要

この記事では、以下のことがわかりました。

  • 文系からSIerはやめとけと言われる背景は「技術的なスキル不足」への懸念を抱きやすいことが挙げられる
  • 文系出身もSIerでやっていけると言える理由は、「実際に活躍している」「理系/文系の差は入社後一時的なもの」「プログラミングが苦手でも別の分野で活躍できる」ため

文系出身者がSIerに就職することに問題はありません。

大切なのは、自分がなぜその道を選ぶのか、そして入社後にどのような成長を遂げたいのかというビジョンを持つことです。
このビジョンがあれば、文系出身者でもSIerでのキャリアを充実させることができるでしょう。

SIerというフィールドは、多様なバックグラウンドを持つ人材を必要としており、文系出身者にも多くのチャンスがあります。
自信を持って、挑戦してみてください。

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この記事を書いた人

国内大手SIerに新卒入社し、現在もプロジェクトマネージャーとして働いています。
自社製品開発・受託開発、企画〜開発〜運用保守まで幅広く経験してきました。
ワーママとして日々忙しく働きながらも、なんとか充実した生活を送れています。
実際に働いているからこそわかるリアルな情報や、私自身が転職活動を通じて得たIT業界の知識をわかりやすく発信していきます。

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