仕事で感情的になるのは悪いこと?メリット・デメリット、感情とのつき合い方を考えてみる

emotional

「仕事で理不尽なことがあって、イライラしてしまった」
「感情的になってしまったことを今になって後悔している」

人間は感情の生き物です。仕事では冷静でいようとしても感情が入ってしまうのは当然のことです。

ですが、感情的になりすぎると周囲との関係や自分のパフォーマンスに悪影響を及ぼし、自分をコントロールできない人として信頼を失うことにもなりかねません。

感情的にならない方法はあるのでしょうか?

この記事では、感情的になる原因と対策をご紹介します。

あなたの仕事に役立つヒントになれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。

この記事はこんな人におすすめ!
  • 仕事で感情的になりやすい人
  • 人間関係で悩みを抱えている人
  • ストレスやプレッシャーを感じている人
  • 自己管理やストレスマネジメントの方法を知りたい人
この記事のポイント

  • 感情的になると、仕事の効率や品質に悪影響を及ぼすことがある
  • 仕事で感情的になると、信頼を失って損をすることがある
  • 仕事で感情的になることにはデメリット・メリットの両側面があり、コントロールすることが重要
  • 今の職場環境がどうしてもあわない場合は、部署異動や転職などで環境を変えることも要検討

目次

「感情的になる」ということは|理性を失ってしまう状態

ITエンジニアという職業に限らず、ふつうに仕事をしていれば「感情」に関する悩みは避けられません。

どこに行っても感情に悩まされます。

ストレスが溜まる。怒りで業務が手につかなくなる。失敗して落ち込む。見通しがたたず不安になる…。

こうした心の動揺が「感情」です。

感情的になるということは、自分の気持ちをコントロールできずに理性を失ってしまう状態です。

感情的になる人は、自分に不安や置かれた環境に不満がある場合が多く、周囲の人や状況に対して敏感に反応します。

感情的になると、仕事の効率や品質に悪影響を及ぼす可能性があります。また、自分自身も疲れてしまいます。

仕事で感情的になると損する

仕事で感情的になることは、自分や周囲のパフォーマンスを低下させて信頼関係や評価を損ねる可能性があります。

感情的になるということは、怒って行きすぎた発言や行動をしてしまうだけでなく、反対に喜びすぎて浮かれてしまったり油断してしまうことも含みます。

仕事では良いときも、良くないときも感情は一定にして、パフォーマンスを維持することが大切です。

仕事で感情的になることのデメリット4つ

仕事で感情的になることは、自分や周囲のパフォーマンスを低下させて信頼関係や評価を損ねる可能性があります。

以下に代表的なデメリットを挙げます。

  • 論理的思考や判断力が鈍ってミスやトラブルを招く
  • 周囲にネガティブな影響を与え、協力性を損なう
  • 関係者に不快感や敵意を抱かせ、信頼関係やコミュニケーションを妨げる
  • 自分の社会性を疑われ、低評価に影響する

仕事で感情的になることのメリット2つ

感情的になることはデメリットが大きいですが、一方でメリットも考えられますので挙げてみます。

  • 相手の気持ちに寄り添い、共感力を育むことができる
  • 自分の考えや不満を示す貴重な自己表現になる

上記のメリットのために、必要に応じて意図的に感情を出すことができるなら感情をコントロールしているといえます。

感情的になることは、悪い側面・良い側面の両方があります。理性を失ってしまっては損してしまうので、感情はコントロールすることが大切です。

プロジェクト現場における感情コントロール

感情的になることについて、具体的にプロジェクト現場でのケースを解説します。

感情的になって衝突が起きる原因と、感情をコントロールするのに重要なことは何でしょうか。

プロジェクトチームにおける衝突の原因

プロジェクトチームにおける衝突の原因は、主に3つに分類できます。

  • メンバーの働き方や価値観の違い
  • 計画や業務プロセスの不備
  • チームの目標や役割の不明確さ

プロジェクトチームは、様々な役割や立場のメンバーが集まって共通の目標に向かって協力するチームです。メンバーは多様なため必ず個人差があります。

これらの個人差がコミュニケーションや協調性に影響を与えることで、衝突が発生する可能性があります。

①メンバーの働き方や価値観の違い

プロジェクトチームでは、メンバーがそれぞれ異なる要因で感情的になっていることがあります。

開発者は難しい要求に応え、プロジェクトマネージャーは上司は顧客の板挟み。顧客のシステム担当者も現場部門から無理難題に頭を抱えていることも多いです。

それぞれ役割や立場が異なるため、働き方や価値観が異なり衝突することもあります。

②業務プロセスの不備

業務プロセスの不備はタスクの遅延やミス、重複などを引き起こす原因です。

行き当たりばったりなプロジェクトだと、業務プロセスが曖昧なことが多いです。

例えば、タスク管理やコミュニケーションに使うツールが統一されていなかったり、業務の進捗や報告の方法が明確でなかったりすることがあります。

このような場合、メンバーは互いに情報を共有しにくくなったり、誤解やすれ違いを起こしたりすることがあります。

働いている環境が非効率だと感じると、メンバーは不満やストレスを抱きます。

③チームの目標や役割の不明確さ

プロジェクトの方向性やメンバーの意欲に影響を与える要因です。

プロジェクトチームでは、メンバーが全体計画や自分自身の役割を理解している必要があります。

例えば、プロジェクトの目的や成果物、期限などが曖昧だったり、メンバーの責任範囲や期待されていることが抽象的なことがあります。

このような場合、メンバーは何のために何をすべきかわからず、混乱や迷走を起こすことがあります。

また、目標や役割が明確でないと、メンバーは自分の仕事に対する価値や意義を感じにくくなり、モチベーションが低下するものです。

プロジェクトでの感情コントロールに重要なこと

プロジェクトで仕事をする上で、感情コントロールに最も重要なことは「プロジェクト計画」をしっかりと策定することです。

プロジェクト計画において、以下のポイントを特に重要視します。

プロジェクト体制

チームメンバーは多様であることを踏まえて体制を構築します(得意なことや稼働できる時間など、それぞれ前提が異なる)。

プロジェクト運営ルールの具体化

使用捨ツールや進捗・課題などを管理するフォーマット、頻度を具体化します。

プロジェクト運営ルールについて共通認識を持つことですれ違いを防ぎ、チームのパフォーマンスが向上します。

チーム目標・各メンバーの役割

チームメンバーが自分自身や他者の役割と責任を理解していれば、互いに期待値を合わせることができます。

また、役割と責任が明確であれば、メンバーは自分の業務に対する価値や意義を感じやすくなります。

感情コントロールができるプロジェクトチームは、衝突やストレスを減らしお互いの信頼を高めて生産性を向上させることができます。

今の職場環境がどうしてもあわない場合は?

職場で感情的にならないように努力した結果、どうしても状況を変えられない場合は職場環境が自分にあわない可能性があります。

職場環境があわない場合、思いきって環境を変えましょう。

人生の時間は有限ですから、自分にあわない環境で耐え続けるのは時間がもったいないです。

環境を変えるためには、以下の方法があります。

  • 配属部署やプロジェクトを変える
  • 転職する
  • 独立する(まずは副業からがおすすめ)

人は選択肢が限られると苦しく感じます。自分には選択肢があることを意識しましょう。

よくある質問(FAQ)

Q1.仕事で感情的になってしまうのを防ぐにはどうしたらいいですか?

A1.自分自身の感情を管理する方法を身につけることが大切です。

深呼吸や運動などのリラックス方法を取り入れたり、ストレスを減らすために休息をとったりすることが役立ちます。

また、問題が起きた場合に感情的にならずに冷静に判断するために、事前に考えられるシナリオを想定しておくと「想定の範囲内」と受け止めることができて感情的にならずに済みます。

Q2.仕事で感情的になってしまったときに、周りの人への影響は大きいですか?

A2.感情的な行動が後輩や部下に与える影響は大きいです。

特にリーダーの場合、感情的になることで部下たちにストレスを与え、結果的にチームの雰囲気が悪くなってしまう可能性があります。

感情的な行動をとる前に、自分自身の行動がどのような影響を与えるかを考えることが大切です。

Q3.「感情労働」という言葉を目にしますが、どういうことですか?

A3.感情労働は、業務中に感情のコントロールが求められる職業に用いられる概念です。

感情労働(かんじょうろうどう、英: Emotional labor)とは、感情が労働内容の不可欠な要素であり、かつ適切・不適切な感情がルール化されている労働のこと。
肉体や頭脳だけでなく「感情の抑制や鈍麻、緊張、忍耐などが絶対的に必要」である労働を意味する。

引用:Wikipedia(感情労働)

感情労働は以下のような特徴があります。

  • 仕事上の役割を果たすため、自分の感情とは異なる感情を表現する必要がある
  • 表現する感情は、組織や顧客から求められるもの。個人的な選択ではない
  • 表現する感情は、笑顔や声のトーンなどの非言語的な要素も含む

感情労働を行うことでのストレスは、以下のようなものがあります。

  • 自分の本当の感情と仕事上での感情とのギャップによるメンタル的な疲労
  • 感情を抑制することで生じるフィジカル的な疲労
  • 業務で感情を揺さぶられることによる相手からの評価や反応への不安

感情労働はサービス業のクレーム対応や接客などがよく例として挙げられますが、人と人が関わる仕事であればどの業種でも行われることがあります。

感情労働は良い、悪いということがポイントではなく、求められる以上「感情とうまくつき合うこと」はビジネススキルの一つです。

まとめ|感情とうまくつき合って仕事も人生もより充実したものに!

今回は仕事で感情的になることの影響や、対処法について解説しました。

感情は人間の自然現象ですが、職場では感情のコントロールが求められます。

感情コントロールができると、自分の仕事の質や評価、職場の雰囲気や人間関係などにも良い影響を与えることができます。

感情コントロールができないと、逆に自分や周りにマイナスの影響を及ぼすことになります。

感情とうまくつき合って、仕事も人生もより充実したものにしましょう!

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この記事を書いた人

国内大手SIerに新卒入社し、現在もプロジェクトマネージャーとして働いています。
自社製品開発・受託開発、企画〜開発〜運用保守まで幅広く経験してきました。
ワーママとして日々忙しく働きながらも、なんとか充実した生活を送れています。
実際に働いているからこそわかるリアルな情報や、私自身が転職活動を通じて得たIT業界の知識をわかりやすく発信していきます。

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